お雛様を飾れない環境にいた時何か良い方法がないかな?
女の子が運悪く3月3日の桃の節句に入院していて、でも何とかお雛様をしてあげたいと思ったときに何か良い方法がないかと探していました。

日本国内でも、3箇所でしか大きくやっていないと言われていますが、「つるし雛」の特性上、つるすだけなのにとってもきれい!!
場所を取らずにきれいに飾れる!!
「つるし雛」を飾ったら、きっと女の子も喜んでくれるんじゃないかと考えました。
そこで、「つるし雛」についてまとめてみます。
つるし雛の意味とは?お飾りの由来は?
つるし雛布で作られた、動きと赤やピンクのお雛様が、ゆらゆら揺れる「つるし雛」は、かわいくもあり、華やかでもあり、とても心和むお雛様です。
とても、コンパクトで場所を選ばないので、「つるし雛」は、サブ的なお雛様のイメージが浮かぶと思いますが、全然違います。
「つるし雛」の誕生は、その時代の庶民の生活環境が深く関わっています。
「つるし雛」の由来って何でしょう?
「つるし雛」は、伊豆の稲取温泉が発祥の地です。
しかも、始まりは江戸時代から伝わっている伝統ある風習なんです。
京都で生まれた「ひいな遊び」が江戸に広まって、庶民に定着したのが「ひな祭り」であり、江戸時代中期には、現在のようなひな壇飾りが飾られるようになっていました。
時代背景はそうなんですが、雛人形はとても高価なもので、庶民の手には届かなかったんですね。
庶民の手には届かないけれども、「手作りで子供や孫の初節句を祝おう」という親心から生まれたのがつるし雛です。
つるし雛は、紙や布切れで作った小さな人形やお飾りを、竹ひごの輪から赤い糸に下げてつるします。
そして、その人形やお飾りには、ひとつひとつ願いが込められています。
入院されている女の子の病気の回復を願って「つるし雛」を作るのも良いと思います。
つるし雛!お飾りの意味は?
つるし雛のお飾りは、なんと!数え切れないほどの数があります。
その中から、主なお飾りとその意味をご紹介いたします。
1、猿っこ
猿っこさるに掛けて、去るの意味を含め、厄や災い、病が去ってほしいという意味が込められています。
2、桃
桃桃は、古くから、邪気や魔力を祓い、長寿をもたらすものとされていますし、また、早く花が咲き、実が多くなるところから子だくさんを象徴しているとも言われます。
3、唐がらし
雛人形をしまう時の防虫剤として、唐辛子を用いていたことから派生して、唐辛子かわいい娘に悪い虫がつかないようにという願いが込められています。
4、座布団
座布団の周りをはって遊ぶ赤ちゃんが、早くお座りができますようにという願いが込められています。
5、這い子人形
這い子人形「はいはい」をたくさんする赤ちゃんは、丈夫で元気に育つといわれています。
そこから、健やかに、元気に育ちますようにという、子を思う親の気持ちが込められています。
6、おかたぐろ
おかたぐろの「おかた」は高貴な人を意味しますので、将来、良家へ嫁いでほしいという親の願いが込められています。
7、巾着
巾着は今で言う、お財布の役割をしていました、お金に不自由することが無いようにという意味がこめられています。
8、三角
三角薬袋と香袋が薬としても用いられて三角だったところからきており、薬は病気に無縁でありますように、お香は気を沈めるようにと願いが込められています。
9、うさぎ
うさぎ優しい性格のうさぎですが、その赤い目には霊力があるとされていましたので、優しさと芯の強さのある人になってほしいと、親心が込められています。
10、三番叟(さんばんそう)
三番叟は五穀豊穣を願って舞う、伝統芸能の装束をまとった人形で、食べ物に困らないようにという、祈りが込められています。
まだまだ、こんなものではありません。
110種類もの数があるようですが、親心が「つるし雛」の形にまとめられて、娘を思う親の気持ちをたっぷり込められています。
さて、当時のつるし雛は、着物の切れ端を使った手作りで作られていました。
きっと、布であれば、一針一針、紙であれば、一折一折、愛情をこめて作成したのでしょう。
もし、チャレンジしたいけど、何もないものから作るのは無理思う方は、「つるし雛」キットなるものがあるみたいですので、それなら、つくりかたも書かれているので、チャレンジできるのではと思います。
「つるし雛」を病室に設置するために確認すること
病室に「つるし雛」を飾りたい旨を看護婦さんを通じて病院に確認しておく必要はありそうです。
「つるし雛」」の許可が出たら、病室にはつるすポイントを見つけて、フックなどを準備しましょう。
そんなに重いものではないのでプラスチックでも十分な強度です。
「つるし雛」のしまいかた
「つるし雛」は、布や紙を使っているので、湿気を嫌います。
収納する際には、晴れて乾燥した時期を選んだほうが良いでしょう。
しまう時には、紐が絡まらないように丁寧に保管しましょう。
また、お雛様と同じく「つるし雛」も「早く片付けないとお嫁に行き遅れる」といわれています(苦笑)
小さなお子様であれば、この作業は親の責任になりますので(苦笑)
大変ですね親さんは!
お雛様は「啓蟄」のころ、3月中旬までを目安に、良く晴れて乾燥したタイミングで片付けるようにすると良いでしょう!
女の子が入院でお雛様が出来ないときのまとめ
病室でも「つるし雛」を設置することが出来れば、女の子もそれをみた同室のかたたちも、そして病院関係者の方たちもきっと、喜んでくれるでしょう。
心和むことが出来れば、親さんとしてもうれしい気持ちになれるし、何よりも娘が喜ぶ姿に心躍るでしょう。