寒緋桜(カンヒザクラ)ってどんな桜?
寒緋桜は桜って分かるけど、実際どんな桜なんでしょうか?
春の時期になると見られる桜にもさまざまあるようで、1年の中で桜を楽しみにしている方にも興味深々かと思います。
まずは、
寒緋桜(カンヒザクラ)ってどんな桜でしょう?
「寒緋桜」は桜なのにバラ目バラ科で、サクラ属の花なんですね。
「寒緋桜」はソメイヨシノなどと同じ種類に分けられます。

少し濃いピンク色をした釣鐘状の花をつけ、下向きに咲きます。
直径が2cmほどで小さく桜で、一重の花であり、花びらは大体5枚あります。
木自体も少し小ぶりで、まとまったきれいな姿をしています。
1月から3月頃の時期に開花する桜として良く知られています。
「寒緋桜」の葉は卵形をしていて、縁の部分にはギザギザがあります。
「寒緋桜」の葉は互い違いに生えていて、たくさんの日光を浴びることが出来るようになっています。
また、花びらだけでなく、ガクの部分もピンク色をしているという特徴があります。
また、ソメイヨシノは、ハラハラと花びらが散るのですが、「寒緋桜」は花ごと落ちて散ります。
さらに、面白いことに「寒緋桜」のさくらんぼは、食べても美味しいということで有名です。
「寒緋桜」の原産はどこ!?沖縄の桜?!
「寒緋桜」は台湾や中国南部が原産とされる桜です。
桜と言ったらをソメイヨシノと思うかたが多いですが、沖縄で「桜」と言ったら「寒緋桜」のことを言います。
「寒緋桜」は亜熱帯性の桜ですが、わりと寒さにも耐えることができるので関東などでも育てることが可能です。
「寒緋桜」は「ヒカンザクラ(緋寒桜)」とも呼ばれることもあり、本土にある桜である「ヒガンザクラ(彼岸桜)」と間違えることもあるので、「寒緋桜」と書くのが一般的に広がっています。
沖縄の桜「寒緋桜」は気温の低下と共に開花をするという特徴があるので、沖縄の北のスポットから順番に咲いていき、同じ山だったら山の頂上付近から順に咲いていきます。
桜の常識が変わりそうです(笑)
桜前線が南下するという本土とは少し違った開花をする「寒緋桜」を桜の名所にお花見に行ってみましょう。
沖縄の「寒緋桜」は1月中旬ころから咲き始めます。
県内をだいたい1か月ほどかけて南の方へと順々に咲いていきます。
県庁所在地である「那覇市」周辺では1月下旬ころから2月上旬ころが一番の見ごろとなり、お花見を楽しめるようになります。
沖縄「本部八重岳」で「寒緋桜」のお花見
国頭郡本部町にある「八重岳桜の森公園」で行われるのが「本部八重岳桜祭り」です。
「ひとあし、お咲きに」という言葉をキャッチフレーズに日本一早い花見を楽しむことができるスポットです。
道路脇にある4000本ほどの桜が満開を迎えるとまるでトンネルのようになり、大変魅力のある花見スポットです。
この公園は山頂まで車でドライブできるということで人気があります。
実はこの桜祭りでは朝から夜までたくさんのイベントが行われ、賑わう場所となっています。
開催日の土日には臨時駐車場から八重岳までのシャトルバスも運行され、公園がしっかり整備されているところなので、小さな子どもからお年寄りまで幅広い年齢層の人が楽しめる誰もが行きやすいお花見スポットです。
沖縄「護中央公園」で「寒緋桜」のお花見
名護市の隣にある名護岳にある名護中央公園で行われるのが「名護さくら祭り」です。
市街地に近い場所なので、アクセスがしやすく、気軽にお花見に行ける場所です。
公園の中にある名護城跡はさくらの名所100選にも選ばれていて、沖縄で最大規模のお花見の名所として人気があります。
寒緋桜が2キロメートルほどの遊歩道を覆う姿は圧巻で、大変見どころのスポットとなっています。
また、公園の付近には沖縄だけにしか見ることができない動物や植物などをはじめとした自然が大変豊富であり、心の落ち着く場所と言えます。
東シナ海の青色と自然の緑、そして桜の時期には桜のピンクのコントラストが大変素敵だ、と言われていて、絶景の見える場所として人気があります。
沖縄「今帰仁城」で「寒緋桜」のお花見
沖縄の「今帰仁城跡」は世界遺産になっています。
今帰仁城は13世紀頃まで歴史をさかのぼることができるほど、非常に古くからある城ですね。
標高が100mほどあり、堅牢な城壁がある城としても有名ですね。
残念ながら建物は残っていませんが、頂上から見る景色はとても素敵なので、観光スポットとなっています。
「今帰仁城グスク桜祭り」は、1月下旬から2月上旬に開催される桜祭りです。
城跡の平朗門からの参道には石造りの階段があり、その両側が桜並木となっていて大変美しいと評判です。
日が沈んだ後にライトアップされる姿は大変趣がある名所として人気があります。
寒緋桜がろうそくの灯りで照らされた姿は幻想的な雰囲気があります。
点灯時間は桜祭りの開催時期の間の18時から21時までとなっています。
沖縄「久米島」で「寒緋桜」のお花見
久米島空港から5キロメートルほど15分ほどのところで開かれる「久米島桜まつり」は、アーラ林道とだるま山園地の2か所で行われます。
4キロメートルの道に約1,500本の寒緋桜が咲き誇るアーラ林道は桜の名所として知られています。
お花見シャトルバスも運行されていて、車窓でもお花見をすることができます。
だるま山園地では約500本の桜があり、夜にはライトアップされ、人気のお花見スポットとなっています。
沖縄「八重瀬公園」で「寒緋桜」のお花見
島尻群八重瀬町にある八重瀬城跡に作られている公園で行われるのが「やえせ桜まつり」です。
約500本の寒緋桜があり、桜の開花時期には約170個もの提灯でライトアップされ、大変幻想的な桜の姿を見ることができます。
地元の人から観光客にまで大変人気のあるお花見スポットの一つです。
展望台からは沖縄の南部一帯を眺めることができます。
沖縄「与儀公園」で「寒緋桜」のお花見
那覇市にある与儀公園で行われるのが「なはさくらまつり」です。
「与儀公園」には国際通りなどから徒歩で、またはゆいレールの「安里駅」から徒歩20分で行くことができるので、大変アクセスがラクラクな場所にあります。
「与儀公園」には約400本もの寒緋桜があり、少し遅めの2月中旬から下旬頃が見ごろとなります。
「与儀公園」では南国ならではのヤシの木などと桜のコラボレーションを見ることができる、と人気となっています。
沖縄「漫湖公園」で「寒緋桜」のお花見
那覇市の川と川の合流部分にできている干潟のある「漫湖公園」で行われるのが「那覇美らさくらまつり」です。
この公園はラムサール条約にも登録されていて、マングローブや水鳥などの自然と桜を楽しむことができる場所です。
約1,000本の寒緋桜があり、ゆっくりとお花見を楽しむことができます。
さくらまつりではスポーツフェスタや子供たちによるステージもあります。
寒緋桜(カンヒザクラ)のまとめ
寒緋桜(カンヒザクラ)って、日本本土で知られているソメイヨシノとまるで違った桜です。
桜の美しさには変わりはないのですが、寒緋桜(カンヒザクラ)を目の当たりにしたときの美しさは心打たれるものがありますね。
ついつい、日本人でよかったと感謝する瞬間でもあります。