「うちには神棚二つあるんだけど、これって大丈夫?」
「会社用と家庭用を置きたいけど、神棚二つある場合の祀り方がわからない…」
そんなふうに、ご自宅に神棚二つある状況で、その祀り方に悩んでいませんか?
神様のことだからこそ、失礼があってはいけないと慎重になりますし、「神様同士がケンカしないかな…」なんて、ちょっと心配になったりもしますよね。
でも、大丈夫です!
この記事では、「神棚二つある」という状況の正しいルールから、どうしてもスペースがない場合の対処法まで、あなたの疑問がスッキリ解決します。
ポイントさえ押さえれば、何も難しいことはありませんので、安心してくださいね。
「神棚二つある」という状況、そもそも問題ないのか?
まず、一番の疑問からお答えします。
結論から言うと、家に神棚二つある、あるいはそれ以上になっても、全く問題ありません!
むしろ、それだけ篤い信仰心を持っている証拠とも言えます。
結論:全く問題ありません!むしろ丁寧な祀り方です
日本の神様は、他の神様を排斥するようなことはしない、とても寛容な存在だと考えられています。
それぞれの神様を敬う気持ちから、神棚を分けてお祀りすることは、とても丁寧で素晴らしいことなんです。
神様同士がケンカする…なんてことはないの?
神棚二つあるとよく心配されることですが、安心してください。
神様同士が「うちが上だ!」「いや、うちだ!」なんて、人間のようにケンカをすることはありません。
八百万の神々という言葉があるように、多くの神様が協力し合って私たちを見守ってくださっている、と考えるのが神道の基本的なスタンスです。
「神棚二つある」のは、どんなケース?
一般的に、ご家庭に神棚二つあるのは、以下のようなケースです。
- 伊勢神宮のお札(神宮大麻)と、地元の氏神様のお札を分けて祀りたい。
- 個人的に崇敬している神社(合格祈願や商売繁盛など)のお札をいただいた。
- 家庭用とは別に、事業の成功を祈願する会社用の神棚を設けたい。
どれも、神様への感謝や願いの表れですよね。
【最重要】「神棚二つある」場合の正しい配置(並べ方)ルール
では、実際に神棚二つある場合に、どう並べるのが正しいのか、具体的なルールを見ていきましょう。
ここが一番大切なポイントです!
① 上下関係は絶対NG!必ず「同じ高さ」に並べる
これが鉄則中の鉄則です。
神様に優劣をつけることになってしまうため、片方の神棚をもう片方より高くしたり、低くしたりするのは絶対にやめましょう。
神棚二つある場合は、必ず同じ高さの棚板の上などに、横並びに設置してください。
神棚を2段に重ねるような配置は、下の神様に対して大変失礼にあたります。「神棚二つある」ときは、必ず「横一列」を徹底しましょう。
② 左右の位置が重要!神様の「序列」を意識する
横に並べる際、どちらを右にし、どちらを左にするかにもルールがあります。
日本では伝統的に「左を上位」とする考え方があります(舞台の「上手」「下手」と同じですね)。
神棚に向かって左側が、より格上の神様の位置となります。
一般的には、以下のような序列でお祀りします。
- 伊勢神宮(天照大御神):日本の総氏神様。最も格上です。
- 地元の氏神様:あなたが住む土地を守ってくださる神様。
- 個人的に崇敬している神社:商売繁盛や学業成就など、個人的にお世話になっている神様。
例えば、伊勢神宮と氏神様の神棚を並べるなら、向かって左に伊勢神宮、右に氏神様、という配置になります。

③ お供え物やお参りの順番は?
お供え物(お米、お塩、お水など)は、それぞれの神棚にお供えするのが最も丁寧です。
もしスペース的に難しい場合は、神棚の間に一つだけお供えしても問題ありません。
お参りする際は、格上の神様から順に、つまり左の神棚から先にお参りするのが作法です。
スペースがない場合:一つの神棚にまとめて祀る方法
「神棚二つあるのは分かったけど、とても置くスペースがない…」
そんな方も多いと思います。ご安心ください。
その場合は、一つの神棚に複数のお札をまとめてお祀りする方法があります。
三社造り(さんしゃづくり)の場合
扉が3つあるタイプの神棚です。
この場合は、中央に伊勢神宮(天照大御神)、向かって右に氏神様、左に崇敬する神社のお札をお祀りします。
一社造り(いっしゃづくり)の場合
扉が1つだけのシンプルな神棚です。
この場合は、お札を重ねてお祀りします。
一番手前(一番前)に伊勢神宮、その次に氏神様、そして一番後ろに崇敬する神社、という順番で重ねます。
まとめ:「神棚二つある」ことは全く問題なし!大切なのは敬意です
神棚二つある場合の祀り方について、長年の疑問や不安は解消されたでしょうか?
ルールをまとめると、
- 家に神棚二つあっても全く問題ない、むしろ丁寧なこと。
- 必ず「同じ高さ」で「横並び」にする(上下はNG!)。
- 向かって「左側が上位」という序列を意識する。
ということになります。
しかし、こうした形式以上に大切なのは、やはり神様への感謝と敬意の気持ちです。
「いつもお見守りいただき、ありがとうございます」というあなたの清らかな心が、何よりの素晴らしいお供え物になります。
この「神棚二つある」という状況で悩まず、家の事情に合わせて、できる範囲で心を込めてお祀りすれば、神様はきっと喜んで、あなたとご家族を暖かく見守ってくださるはずですよ。